印鑑ケースには小さいながら朱肉が内蔵されている場合が多いですよね。
実はこの「小さいながら」という部分が超クセモノなのです。
印鑑を使用する必要がある場合、朱肉がないということでイライラした経験をされた方も多いと思います。
そんなときに
「ちょっと待てよ、印鑑ケースの中に朱肉が付いていたよなあ」
と思って見てみたら
「あったあった、ラッキー!」
ということで重宝することもあります。
が・・・・、が・・・・、
ちょっと待ってください。
この印鑑ケースの中に入っている朱肉はとても小さくて使いにくいのです。
それでも背に腹は替えられないので、他の手段がないときの場合に使用すると限定されたほうがいいと思います。
はんこ屋をやってるとよくわかるのですが、印鑑ケースの中にある朱肉の外縁に大切な実印や銀行印をぶつけ、印鑑のフチが欠けてしまったと泣きついてくるお客様は案外と多いのです。
大切な印鑑をこんな理由で欠からかしてしまってはもったいないです。
面倒でも大きな朱肉を使って捺印をするという習慣を身につけてください。
もちろん私もこのことは徹底しています。
それともうひとつ、
印鑑ケースの中の朱肉ってスポンジに朱色の液体を染み込ませてあるだけの簡単なものです。
この液体には油分が含まれており、これが時間の経過とともにスポンジをボロボロにしてしまいます。
久々に使ったら印鑑に朱肉がぼてっと付いてしまい、捺印どころじゃないということも起こりえますので注意が必要です。
保険屋さんや不動産屋さん、金融機関、訪問販売業者などは目の前のお客様に書類に押印してもらわないことには前に進まない仕事の人もいます。
こういった人たちはちゃんと心得ています。
お客様に気持ちよくハンコを押してもらうために朱肉や捺印マットをさりげなく出してきます。
中には印鑑を押し終わった段階で印鑑に付いた朱肉を拭き取るためのティッシュをさっと出してくれる完璧な営業マンさんもおられます。